いやー、久しぶりの記事になりました・・・。久しく何をやっていたんだろうと思っていますが、最後に書いた記事が、まだ娘が「馬鹿ら(だ)」と言っていた頃なので、かなり昔ですね~。
もう3歳になった娘は、ちなみに「馬鹿ら(だ)」は卒業、今は「馬鹿チンコ」 (-"-;) と言います・・・。保育園でナンちゅー言葉を覚えてくるんだか・・・。
さて、久しぶりに書いてみようと思ったのは、先日MarkeZINEにて、明星食品が、商品や広告・キャンペーンに関するマーケティングにBIGLOBEのブログ解析ツールを使っている、という記事を読んだためです。
その記事→https://markezine.jp/article/detail/8295
明星食品は私も子供の頃からなじみが深く、特にチャルメラは私がハウスのうまかっちゃんと同じくらいに良くお昼(特に学校が終わった土曜日)に食べたインスタントラーメンでした。
知名度も高く、なじみも深い、その代わり、ライバルも多く、かなり商品そのものの魅力が無いとリピートしない商品でもあります。
スーパーでチャルメラ5パックの隣に、100円安い日清の「ラーメン屋さん」の5パックが置いてあったら、そちらの方が売れていく、とても価格に左右されやすい、心遷りをしやすい、商品であると思っています。
そんな中で、記事によると「消費者の生の声をリアルタイムに吸い上げるためにBIGLOBEのブログ解析ツールを使って、商品開発や広告のPDCAに活用している」とありました。
私は、
あららー ┐('~`;)┌
と思ってしまいました。
【顧客ターゲットは?】
実データを検証したことが無いので、何とも言えないのですが、まず顧客ターゲットの選定をどうしているのか、疑問になりました。
15歳の女子高生にも60歳のおっさんにも買ってもらいたい商品なのか、ということです。
「世間一般の方に広く買っていただきたい」という気持ちがあるのであれば、戦略的にまず失敗していると私は思います。
【ブログは「生の声」?】
それと、ブログという奇妙極まりない情報を取り上げて「生の声」と言っているところ。
私の「ウッチー」という名前も含め、このブログはそんなことは無いですが、ブログは本当に奇怪なものです。まず、書いている人が男か女か判断できません。それと年齢も偽ることが出来ます。
もう一つ恐ろしいのは、日記と違い「誰かに見られる」という意識の下で書いていますから、本音なのかどうかの判断が出来ないことです。
「口コミ」という、最近では貴重品のように扱われている広告手段ですが、これはコントロールしようと思えば出来ます。ブロガーにちょっとお金を払って「良いこと書いて」「悪いこと書いて」と言えば、いくらでも書いてくれます。
最近では某アメ○バブログでは、有名人を広告媒体にするサービスまでやってますので、もう「どれが本当でどれがウソ」かが判らない状態になっています。
私の予感では、この傾向は今後エスカレートすると思います。
【「プッシュ型」データ収集は続けるべき】
記事の中で「リサーチやグループインタビューを行っても、時間とお金が無くて、商品開発に反映できなかった」と言っています。それを解消するため(=やめるため)にブログ解析ツールを導入したそうです。
私はリサーチやグループインタビューを「プッシュ型」のリサーチ(=企業側の意思によって行われるマーケティングデータ収集)と呼んでいますが、私は、これはこれで、継続的に行うべきことであると思っています。
まず、
・ウソが少ない
グループインタビューの場合、「この商品について言いたいことを言ってください」と目の前で「あーでもない、こーでもない」と始まる訳ですから、そこに居る人や言っていることはすべて真実です。年齢や性別も含めてかなり信憑性の高いデータが収集できます。
また、
・消費者動向に対応できる
ブログの場合、年齢不詳な方の意見の集合ですから、「何歳代の人がこのように言っているのか」は解りません。時代や経済の変化によって消費者嗜好は大きく変わるので、チョー貧乏な方が言っていたり、主婦の方が言っていたり、その時々で変わります。前回のグループインタビューでは出て来なかった言葉や意見は必ず現れます。また、リサーチは地域や年齢、場合によっては職業や年収まで、セグメントでのデータ収集が出来ることも忘れてはなりません。
【ここからが勝負!】
明星食品は一流の会社ですが、規模が大きくなりすぎたために、消費者と距離が拡がってしまったのかもしれません。
もう一度、「商品を買う」という行動を逆から追いかけて、「なぜ買ったのか」「買ったきっかけは何だったのか」「何を見て商品のことを知ったのか」と振りかえることが大事なんじゃないかと、そんなに波紋を呼ぶような記事ではないと思うのですが、思ったところでした。
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